番外編(前編)
樹海ラブ
ぱぷー。以前更新したのがいつだったか思い出せないビッグボスのレポートだが、
今回は番外編としてGW企画、「愛の心中旅行」をお届けするZE。タイトルから想像
できると思うが、今回は風俗店から少し離れて、人間の愛について僕たちなりの答え
を探す旅に出たりしてみた。
事の発端は4月末。世の中はゴールデンウィークの楽しげな雰囲気に満ちていた。
実家に帰省する家族連れ、恋人と甘い旅行としゃれ込むカッポ−たち。彼らは形こそ
違えど、皆一様に暖かな春の時を大切な人と過ごす事に幸せを感じていた。
そんな世間の風潮に感化された私は突然素晴らしいアイデアを思いついた。
「そうだ、樹海行こう」
青木ヶ原樹海である。年間100人近い自殺者を輩出しているミステリアススポット。
異界への入り口と言っても過言ではない。当然その周辺には我々が見た事も無いような
感情の渦があるのだろう。暖かな春の日差しを受け、自殺者の霊と語らう春休み。
文字にするだけで射精しそうになる。私はこの計画の遂行のために生まれて来たのでは
ないかと本気で思う。早速行動だ!
こういった計画を立てておいて何だが、私は心霊が苦手である。屁タレと言われても
仕方が無いが、苦手なものはしょうがない。しかし樹海で霊と語らいたい。そこで
今回の計画には二次元魔王のブラボーを同伴する事にした。この男は自分の住む
世界にリアリティーというものを全く感じておらず、己が脳内ワンダーランドにのみ意味を見出す
電波人間であり、つまり危機意識が欠落している。奴なら私の優秀な盾として機能するであろう。自殺者の霊
と言えど、この哀れな青年を放っておくわけにはいかない筈だ。しかし奴と二人きりだと
別の面で危険なので、後輩であるフグリ君も連れていく事にする。ブラボーにさっそく連絡。
返事は 「FateオモシロイYO〜。性バーたんハアハア」 と、快く引き受けてくれた。
5月1日。フグリ君を連れて名古屋に出発。ブラボーはこの日ライブをやるため、
決行は夜になる。それま時間があるので我々はおヘルスで一発抜いておく事にした。
計画の始めからあまり金を使うのもアレなので、1プレイ4000円の激安店にイン。
・
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やはり結果はダメダメだった!昼間から開いてる激安店など行くものではない。
歯軋りする私と蒼白な顔で出てくるフグリ君。何があった?
かくして待ち合わせのライブ会場へ。一応お義理でチケットを買ってやる。これから
始まる騒音に備え耳栓を付けておく。何も聞こえないおかげで気持ち良く鑑賞できた。
ライブ後ブラボーと落ち合い、軽く打ち合わせ。奴はフグリ君とは初対面にもかかわらず、
イケナいゲームや脳内世界の話をブチまけ、いきなり場の雰囲気を悪くする。
初めて会う人に対して「●学生の身体測定行きてえ」等の発言は反則だと思うがどうか?
案の定フグリ君の顔色が曇ってくる。ヘルスに行ったあたりから様子が変だったが
ここに来て容態が悪化したらしい。心配になって聞いてみる。
「今日山梨までいける?」
「行きませんよ」
ここで電波との二人旅が確定した。正直もう帰りたい。
続く
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